みなさんは資産形成と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
やはり株や投信を買っていくイメージでしょうか。
ちょっとまじめに考えている人だと、財形貯蓄、積立型の生命保険や個人年金、最近はじまった積立NISAなどが出てくるかもしれません。
リスクの低いものから高いものまで、さまざまな資産形成の方法がありますが、会社員なのか、自営業なのか、単身か独身か、子供はいるのかなど、自身の置かれた環境に応じて選ぶことが重要です。
投資に関しては、このブログでもいろいろと取り上げてきました。
最近は株価指数CFDの記事が多かったですが、他にも確定拠出年金や積立NISAなど、普通の投資信託、WealthNaviなど、幅広くやっています。
積立型の生命保険も入っていて、これも同じく資産形成のための投資と言えますね。
いろいろな商品に資産を分配してリスクヘッジするという意味もありますが、確定拠出年金や積立NISAは税制面でお得な分、年間の積立上限が決まっていることもあり、合わせ技でもらえるものはもらっておこうの精神です。
いろいろな商品を試してみることで、お金についての知識もつきますし、勉強代だと思っているところもあります。
前置きが長くなりましたが、今回は様々な資産形成の方法を、目的別に紹介したいと思います。
基本的な考え方
短期的に設けるという話ではなく、あくまで長期的な資産形成の話なので、積立投資が原則です。
積立投資は地味で、あまりブログの記事になるような華やかなネタはないのですが、その分堅実に、リスクを抑えて将来のための資産形成が実現できます。
ただし、この前提は長期間積み立てるという前提になります。
基本的な考え方は、
です。
私自身、積立投資をはじめたのは5年前くらいで、それまでは普通の株価指数ファンドに積立てているだけでした。
というのも、残念ながら私はちょっと前まで銀行で働いていたので、株価指数CFDのようなレバレッジのかかる商品や個別株式を買うことができなかったのです。
株価指数CFDに至っては2016年からと、まだまだ日が浅く、もっと早く始めていたら…と皮算用してしまいます。
投資に対するアレルギー
一昔前だと、定期預金に突っ込んでおけばそれなりの金利で資産を形成できたのですが、今では全く金利が付かず、財形貯蓄の利息非課税もなんの意味もありません。
そうなると、やはり投信などの積立投資になるのですが、投資と聞くとちょっと怖いなと思う人も多いかと思います。
なんか詐欺っぽいイメージがあって怪しいとかありますよね、私も割りとそのイメージがあって、その手の情報はものすごい疑ってかかります。(それが元銀行員の言う台詞か?!)
私は営業ではなく、裏方のリスク管理の仕事をしていたのでそこまで現場の話は詳しくありませんでしたが、やはりハイリスクハイリターンな商品もあり、そういう商品ほど手数料は高いです。
そんなこんなで、ある程度その辺の知識はあったので投資自体に対するアレルギーはないのですが、やはり世の中怪しい情報が氾濫しているのは間違いありません。
ですが逆に、怪しいというイメージがあるからこそ、疑ってしっかりと裏を取り、勉強するようになるとも言えます。
だから夢のような話なんて存在しない!
資産形成の方法
ということでようやく資産形成の方法についてです。
それぞれの特徴と、どういう人に向いているかを説明していきます。
定期預金
超低金利の今、定期預金としてお金を銀行に預けるメリットはありません。
とはいえ、全財産を投資にまわすのは無謀なので、もちろんすぐに取り崩せるお金は必要です。
特に使う予定はないけど何かあったらすぐに使えるようにしておきたい金額を定期預金としておくはありだと思います。
金利の高いネットバンクでも2018年11月現在で年利0.15%と絶望的な数字なので、あくまでお金の置き場所くらいの扱いでいきましょう。
正直、普通預金でも大した変わりはありません。
1回でも手数料を取られば収支がマイナスになることでしょう。
財形貯蓄
会社で財形貯蓄制度を提供しているところは比較的多いと思います。
基本的にはお給料から勝手に天引きされて、積み立てられていくという仕組みです。
財形貯蓄には、
- 一般財形貯蓄
- 財形住宅貯蓄
- 財形年金貯蓄
の3つがあります。
このうち、積み立てたお金の用途が限定されている財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄には、一定の積立金額までは利息に税金がかからないというメリットがあります。
ですが、そもそも超低金利で利息が付かないので、そのないに等しい利息が非課税と言われてもなにもうれしくありませんね…
自分で計画的に貯蓄をしていく自信がない人には良いかもしれません。
生命保険
生命保険には掛け捨て型と積立型の2種類があり、どっちが得なのかと良く論じられますが、その発想は要注意です。
保険会社でアクチュアリー(年金商品の設計などをする人)に聞いたところ、保険会社としてはどちらでも期待値は変わらないとのことでした。
そうなると結局は目的に応じてということになりますが、今回はあくまで資産形成の話なので、積立型の話をしたいと思います。
積立型の生命保険では、積立終了後そのまま取っておくか、解約して返戻金を受け取るか、また商品によっては年金形式で受け取ることが可能なものもあります。
この辺の選び方は、
- リタイア後はどこかに家を買って引っ越したい
- 毎月固定金額が年金としてもらえる安心が欲しい
などなど、個々人の人生設計次第です。
生命保険も利率自体はそんなに良くはありませんが、万が一の時に家族に資産を残すことにもなりますし、人生設計に応じた資産形成ができるという点で、投信などとは違った活用ができます。
確定拠出年金
昔は企業年金の一部でしたが、今では個人でも加入できるiDeCoがだいぶ普及してきましたね。
確定拠出年金では以下の2つのメリットがあります。
- 利益が非課税
- 積み立て分は所得控除
特に後者はいろいろなところでメリットとしてうたわれていますね。
年間80万円積み立てていると、その分が所得ではなくなるので、所得税が3割の場合24万円を節税できることになります。
ですがもちろん注意が必要な点もあって、
- 満期に受け取るときには税金がかかる
- 所得が減ると将来の厚生年金も減る
などを考慮して、総合的に判断する必要があり、実はとても難しい話です。
この辺は以前書いた記事で詳しく説明しているので参考にしてもらえればと思います。

間違いないのは、個人事業主などの、会社員でなく、退職金も厚生年金もない人は絶対に入った方がお得ということだけですね。
投資対象の商品としても、長期間積み立てることを考えると、基本的には手数料の低い株価指数ファンドを選ぶのが無難でしょう。
制度を理解して自分にとって得かどうかをしっかり判断!
積立NISA
確定拠出年金に近いのですが、こちらのメリットは単純に利益に非課税ということだけです。
逆に言えば、誰でも確実のそのメリットを享受できるので、迷わず投資して良いとおすすめできます。
また、確定拠出年金と違い、いつでも解約ができるので、急にお金が必要になった場合や、満期が近くで景気の良いタイミングを見計らって解約ということも簡単にできます。
年間の積立金額上限が40万円で、現在では期間が20年までとなっているので、若いころから800万円の投資元本を少しずつ積み立ていくことになります。
こちらについても考え方は確定拠出年金と同じで、長期間の積立ですので、手数料の低い株価指数ファンドがおすすめです。
詳しくは以下の記事にまとめているので、参考にしてもらえればと思います。

この年間40万円の枠を超えて投資したい場合は、通常の積立投信として同じような商品に積み立てていくことになります。
積立NISAは海外株式、通常の積立投信は国内株式といったようにリスクを分散させても良いですね。
やらないのは損!
株価指数CFD
そもそもなんで株価指数ファンド?
確定拠出年金でも積立NISAでも通常の投信でも、常に株価指数ファンドをおすすめしてきました。
これには以下の理由があります。
- 手数料が低い
- 先進国の株価は上下しながらも長期的には右肩上がり
- 放置プレイが可能
たとえばTOPIXに連動する株価指数ファンドの場合、シンプルにTOPIXを構成する銘柄を構成割合に応じて買うだけなので、ファンドの運営は比較的容易になり、それに応じて手数料は低くなります。
長期的に投資をする場合、手数料は非常に大事で、手数料1%の違いが20年後にはものすごい利益の差になってしまいます。
良く複利効果で大きく利益を増やすという話がありますが、手数料はまさにその逆をいく要素になる訳です。
株価指数は10年サイクルぐらいで大きな下落とそこからの上昇を繰り返していて、結果的には右肩上がりになっています。
注意しないといけないのは最後の解約するタイミングでどうなっているかですが、20年以上の長期的な視点で積立を行っているのであれば、解約のタイミングもある程度融通を効かせることが可能なので、市場が落ち着くまで待つことができます。
確定拠出年金は受け取りまでの猶予期間がありますし、積立NISAも課税される状態にはなりますが持ち続けることができます。
そして、特定の業種に集中しない株価指数ファンドだからこそ、細かい情報を気にして他の商品に切り替えるようなことを考えずに済むのです。
去年話題になった仮想通貨関連の企業の株で構成されるファンドなんかは、短期的には良いかもしれませんが、長期的に積み立てて放置なんて恐ろしくてできませんよね。
そんな理由で株価指数ファンドをおすすめしているのですが、その中でも特に極端なものがこの株価指数CFDになります。
株価指数CFDの特徴
株価指数CFDについては以下の記事で詳しく説明しています。

一言でいうとレバレッジをかけて投資効率を高めた株価指数ファンドなのですが、大きな特徴として以下が挙げられます。
- 配当を受け取れる
- リスクの許容度を自分で設計できる
配当については株価指数CFDの大きなメリットのひとつで、ロスカットさえされなければ評価損が出ていても配当を受け取ることができます。
リスクの許容度は、要するにレバレッジをどのくらいかけるかということなのです。
という設計をすれば、FXのように大きな利益は望めませんが、長期的に積み立てて放置プレイできるという安心感を得ることができます。
逆に万が一の時に追加で証拠金を入れる余裕のある人はもう少しレバレッジを大きくして投資効率を上げることも可能です。
最初の設計が大事ですが、それをしっかりとやれば、将来安定して配当を受け取れる資産を形成することができます。
私の直近の積立実績は以下の記事にまとめていますが、これまで3年間をかけて270万円積み立てていて、2018年は年間50万円弱の収益を受け取ることができました。

配当をそのまま追加投資にまわしているので、複利効果で時間をかければかけるほど積立金額に対する配当の割合が大きくなっていきます。
さすがにこれは皮算用ですが、このペースで2030年まで積み立てていくと、積立金額1,000万円で年間の配当が300万円を超える計算です。
景気が悪くなれば配当も下がるかもしれませんし、何があるかはわかりませんが、リーマンショックの時にもそれなりに配当はあったようなので、意外と皮算用通りいくのではないかと期待もしています…!
とはいえ、本当に何事もなく、想定通りにいく前提でいるのは何においても危険で、こうやって将来を見越して資産形成していくこと自体が大事だと思います。
お金について勉強していくうちにこのままで大丈夫かを見極められるようになったり、もっといい方法に巡り合えるかもしれませんしね。
自分にあったリスクを取って安定した資産形成を!
おわりに
長々と書いてしまいましたが、資産形成を考えるにあたって、少しはお役に立てたでしょうか。
いろいろな手段がありますが、ひとつにこだわらずにいろんな手段に手を出す方が、リスクを分散できますし、幅広く知識もつくと思います。
一言で株価指数ファンドと言っておすすめしていますが、私の場合は確定拠出年金では日本株、積立NISAでは米国株、株価指数CFDでは英国株など、投資先の分散をしています。
また、資産形成は投資に限った話ではありません。
収益をあげてくれるブログを作ることも資産形成ですし、自分の事業、お店を成長させることだって資産形成のひとつです。
投資はたくさんある資産形成の形の中のひとつに過ぎないのです。
投資と聞くと胡散臭く感じてしまったりする気持ちは非常に良くわかりますが、それですべてをシャットアウトしてお金の勉強をしないことで、将来的に損をしてしまっては元も子もありません。
この記事が少しでも投資に対するアレルギーをなくし、自身で考えるきっかけになれればうれしいです。
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