
このシリーズでは2018年からはじめた、確定拠出年金の制度を活用した積立実績を紹介していきます
多くの会社で導入されている確定拠出年金制度や、個人型の確定拠出年金であるiDeCoは、税制面で非常に優遇された制度となっています。
ここで紹介している私の積立実績は会社の確定拠出年金制度を活用したものですが、個人型のiDeCoでも大きな違いはありません。(むしろ手数料の低い商品が多いくらいです)
制度自体はちょっと複雑で、人によって有効度合いが異なってくるので、詳しくは以下の記事を参考にしてもらえればと思います。

今回は2019年6月28日時点の実績です。
↓前回の実績はこちら↓

投資の方針
確定拠出年金については、投資の方針もそうですが、制度の仕組み自体に非常に大きなメリットとデメリットがあります。

具体的には?

これは本当にひとそれぞれで変わってくるんだけど、共通して言えるのは投資したお金は所得から控除されて所得税や住民税がかからなくなるということかな
簡単にまとめると以下のようなイメージです。
メリット:
デメリット:

今の投資額に税金がかからなくても受取時に税金がかかれば同じことなんじゃ…

受取時は退職金扱いになるので退職金控除で税金が軽減できるのでトータルでもお得にはなるよ
所得控除のメリットが非常に大きく、月5万円を確定拠出年金として投資している場合、年収の3割が税金で取られていると考えると、「5万円×12か月×3割=18万円」もの税金が節約できるのです。
受取時は退職金扱いになるので、かなりの税金控除を受けることができるため、トータルで見てもプラスなのは間違いありません。(運用に失敗して大きく損失を出していれば別ですが…)

軽減されてはいても払わないといけないことには変わりないから無駄遣いはできないね

そこが本当に大事で、イメージとしては今払わないといけない100円を30年後に80円で払うようなもの(※)
※人によって80円が90円にも60円にもなりえます(数字はイメージです)
ある意味、将来の年金の先取り(or税金の先送り)という側面もあるため、浮いた税金を無駄に使ってしまうと将来お金が足りなく…なんてことにならないように計画的な資産形成が大事です。
デメリットは考え方が難しくて、特に厚生年金の減少と受け取り時の税金は人によってまちまちで、具体的な数字を出すのは難しいです。
ですが、基本的には節約できる税金や保険料の額が、減少する年金や受け取り時の税金より大きいため、お得な制度であると言えます。
また、会社員ではなくフリーランスである場合など、退職金を支給されない人は間違いなくお得です。
ここでは簡単に説明しましたが、冒頭でも紹介した通り、確定拠出年金の制度については以下の記事でもまとめているので参考にしてもらえればと思います。

制度の話が長くなってしまいましたが、投資の方法については積立NISAと同じで、投資に工夫の余地があるとすれば、
くらいですが、長期の積立投資に適した商品は限られています。
また、短期的に稼げそうな商品なんて簡単には見つけられませんし、仕事をしている人であれば投資に時間を費やすのも難しいと思います。
そのため、やはり他の積立投資と同じく、基本的な方針は、
となります。
60歳以降までの長期の積立投資なので、長期的には株式市場は成長するという前提に基づいて、短期的な価格の上下は気にせずに放置プレイをモットーとしています。
出口戦略

確定拠出年金は60歳まで積み立てることができて、受け取りは最速でも60歳以降になります

気の長い話だ…
気の長い話ではありますが、そんな20年や30年スパンの投資だからこそ、誰でも無理なくそれなりの金額を老後に向けて積み立てることができるとも言えます。
節税とあわせて、時間を味方につけた積立投資を最も活かせる制度です。
一方、積立NISAと同じく、運が悪いと受け取るタイミングの景気が悪くて損をしているなんてことになるかもしれません。
このための対策ですが、確定拠出年金では受け取りを始める前のタイミングでも、投資商品を投信から定期預金のような元本保証のある商品に切り替えることができます。
そのため受け取りまで5年を切った段階から、景気の良くなっているタイミングで定期預金に切り替えてしまうのが良いと思います。
さらに、加入期間10年以上であれば、受け取りを60歳~70歳の間で選べるので、景気が良くなったタイミングで受け取れば良いのです。
簡単にまとめると、
というイメージです。
積立終了から受け取りまで10年あれば、必ず1度は景気が良く成るタイミングがあるという前提です。
あのリーマンショックですら、10年経てば元通り以上に景気が回復しているのだから…!
確定拠出年金の種類

確定拠出年金には企業型と個人型の2つがあります

iDeCoなら聞いたことがある!

会社で導入されていない人やフリーランスの人の人はiDeCoを使うことになります
会社で加入している場合は、その中で選べる商品を選ぶことになるため、個人の場合よりは選択肢が狭いことが多いです。
一方で、口座管理の手数料は会社持ち、また会社によっては個人の拠出に上乗せして拠出してくれるなどのメリットもあります。
途中で退職した後はそのまま個人型に移行することもできるので、退職時の心配は不要です。
この辺については、以前に企業型の確定拠出年金の記事を書いたので、参考にしてもらえればと思います。

ちなみに個人型のメリットは何と言っても圧倒的な商品ラインナップの多さです。
また、さまざまな証券会社が顧客を獲得しようとしのぎを削っているので、ポイント還元などのサービスもたくさんあります。
おすすめの商品
これも結局積立NISAと同じなのですが、投資の方針に基づいて、
- 長期的に成長の見込める先進国株式の投信
- とにかく手数料が安い
で探すと、やはり「三菱UFJ国際投信」の「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」にいきつきます。
積立NISAや確定拠出年金(iDeCo)の定番とも言える商品で、信託報酬(手数料)が「0.11772%以内」という文字通り桁違いの手数料の安さが売りです。
長期の積立投資では、手数料の高さが複利で効いてきてしまうので、手数料が安いということは非常に重要です。
投資実績
これまでの月末における積立金額と評価損益は以下の通りです。
基準月末 | 積立額 | 評価損益 |
2018年6月末 | 76,800 | -966 |
2018年7月末 | 83,400 | 1,941 |
2018年8月末 | 90,000 | 3,761 |
2018年9月末 | 142,600 | 6,458 |
2018年10月末 | 195,200 | -5,671 |
2018年11月末 | 247,800 | -537 |
2018年12月末 | 300,400 | -26,323 |
2019年1月末 | 353,000 | -7,961 |
2019年2月末 | 405,600 | 12,741 |
2019年3月末 | 458,200 | 15,718 |
2019年4月末 | 510,800 | 22,075 |
2019年5月末 | 563,500 | 2,258 |
2019年6月末 | 616,200 | 22,700 |

ちょうど一年くらいか

まだまだこれからだけど、価格が下落しているときにたくさん買って長期的には上昇して評価益になるという流れに乗れているね

と言ってもまだこれから10年20年でしょ?

その通り、今の評価益や損で一喜一憂しても何の意味もない!
2年前くらいから確定拠出年金の制度はあったのですが、後でちゃんと調べてからやろうとずっと放置していました。
2018年6月に全部の定期預金をそのまま外国株式の投信に移し替えました。
それまでは会社が出してくれる掛け金だけを全部定期預金に放り込むだけ…
そのあとは毎月5万円くらいを積み立てています。
もう少し細かい評価損益の推移は以下のグラフのとおりです。
積立も月次、価格の公開も月次なので、ものすごい粗いグラフになっています…
6月頭は5月から続いての下落基調でしたが、米国の利下げ期待と米中貿易摩擦の改善への期待が重なり、大きく伸びています。
特に米国の株価は過去最高水準まで伸びていて、各国ともそれに引っ張られる形になっています。
結局、3月~4月くらいの水準まで回復しました。
20年という長いスパンの投資ですので、このような変化に一喜一憂しても仕方ないのですが、こういう動き方をするんだなぁというのを見ておくのは良い勉強になると思います。
おわりに
このシリーズでは、月に1回データを更新して、確定拠出年金の投資実績を紹介していきます。
積立NISAと違って理解しないといけない制度の仕組みは多いですが、きちんと理解して利用すれば、その分かなりの節税をおこないながら、将来の資産形成を実現できます。
確定拠出年金は様々な証券会社で参加することができますが、私は楽天証券をおすすめしています。
以前の記事でも紹介しましたが、投信を楽天カードを使って購入することができます。

月に5万円までは楽天スーパーポイントの付与対象となるため、確定拠出年金をポイント還元の対象とすることができ、実質積立額が1%増加するようなものです。
20年スパンで見るとかなりの違いになってくると思います。
このブログで紹介している積立NISAや確定拠出年金、株価指数CFDはどれも長期の積立投資を前提としていて、時間をかけて高値掴みを避け、仕事をしながらでもこつこつと投資できること目標として設計しています。
もちろんリスクはありますが、そのリスクを自身で理解し、回避、軽減できるための策も考えたうえで紹介していきます。
投資実績も、そのまま真似するのではなく、この人のやり方ではこんな結果になるんだなと、参考にしてもらえればと思います。
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