株価指数CFDの為替リスクについて|デメリットばかりじゃない!

株価指数CFD

くりっく株365の上場廃止に伴い、多くの人からその代替として選ばれているGMOクリック証券の店頭CFDですが、一番の違いは為替リスクが存在することです。

以前書いた記事では、為替リスクはあるものの、長期の積立投資という観点ではむしろポジションが安定するという内容を書きました。

為替リスクを味方に!GMOクリック証券で株価指数CFD積立
株価指数CFD関連記事のもくじはこちら。2021年3月でくりっく株365が上場廃止となることが決まりました。その引っ越し先としてGMOクリック証券の店頭CFDを選択する人は多いと思います。基本的な特徴はくりっく株365と同様です...

今回はその内容について、詳しく説明したいと思います。

ちょっとマニアックな内容になるので…

結論だけ先に…

過去の実績からは為替リスクがあったほうが全体としてのリスクは低い!
(=株のリスクと為替のリスクが打ち消しあう)

スポンサーリンク

考え方

FTSE100の価格もGBP/JPYのレートもかなり昔からのデータを手に入れることができますので、それを利用して過去の実績にあてはめていきます。

具体的には、上記の表のようにFTSE100とGBP/JPYの変化率を計算します。

とりあえずはわかりやすく1日の変化率でみてみましょう。

例えば2004年1月6日であれば、FTSE100は前日から0.18%下落、為替は0.81%上昇していることが分かります。

この情報からCFDの価格がどう変化したかを計算すると以下の通りになります。

FTSE100が7,500、GBP/JPYが140の時に購入していた場合

為替リスクありの場合=7,500×(-0.18%)×140×(1+0.81%)=-190
為替リスクなしの場合=7,500×(-0.18%)×140=-188

となります。(下線部が為替変化の考慮)

小数点以下の関係で微妙にずれていますが気にしないでください…

15年前の2004年から2019年6月まで1日の変化率を計算してくと、全部で4,000個弱の変化率(シナリオ)が作成できます。

そして4,000個の価格変動のシナリオに対して、4,000個の評価損益変動が計算できます。

このようにして、1年間保有した場合の評価損益変動を、過去の実績をもとに4,000パターン、シミュレーションを行います。

1年間保有した場合の評価損益変化

上記の考え方で、実際に計算した結果は以下のような分布になります。

これだけではちょっと判断が難しいので、通常は以下のような指標を利用します。

為替あり為替なし
99パーセンタイル点+39,954+40,088
1パーセンタイル点-25,830-37,077

パーセンタイル点とは、そのパーセント番目にある数字のことで、4,000個のデータの1パーセンタイル点ということは、上から400番目と同義です。

余談ですが、リスク管理の世界ではこの結果を

FTSE100が7,500、GBP/JPYが140の時に株価指数CFDを1枚買った場合(為替リスクあり)…過去15年の実績に基づくと99パーセントの確率で最大25,830円の損失が発生する
⇒観測期間15年、信頼区間99%のVaRは-25,830円

と表現します。

リスクの評価という点では損失方向しか見ないのですが、あえて両方並べてみました。

こうして見ると、

評価益が出るシナリオでは為替リスクがある方が評価益が小さい
評価損が出るシナリオでは為替リスクがある方が評価損が小さい

となっていて、リスク(ぶれ幅=不確実性)が小さいことが分かります。

考察

これまで、FTSE100が上昇しているときにGBP/JPYは下落し、FTSE100が下落しているときにGBP/JPYは上昇するので、FTSE100が下落しても評価益の減少はなだらかになると説明してきました。

これについては試算した99パーセンタイル点の通り、概ね間違えていないのではないかと思います。

一方で、評価損が出ているときについては、以下の通りの説明もしてきました。

「FTSE100が下落して評価益が小さくなっても為替はポンド高(円安)になって相殺してくれる」のはその通りなのですが、評価損状態の時は逆に働いてしまいます。そのため、短期的に見るとよいとも悪いとも言えません。

ですが、長期的にFTSE100は成長していくという前提に立って積み立てているので、長期的には評価益をキープできているはずで、為替によりさらに安定すると考えています。

だかこそ長期の積立投資の味方として紹介しています。

これについては、試算した1パーセンタイル点の数値が逆の結果になっていることが分かります。

理由は損失が多く出るシナリオはリーマンショックのシナリオであり、このような金融危機時は過度に円高となるためです。

また、最近ではBrexitの影響でGBP/JPYが下がり続けているため、FTSE100が上がろうが下がろうがGBP/JPYは下がるという局面も増えています。

ですが、GBP/JPYが下がるということは評価益も評価損も縮むということなので、積立投資のポジションを安定させるという点では好都合と思って良いでしょう。

おわりに

なんとなくイメージで為替リスクがあるからポジションが安定すると言ってきましたが、実際に計算してみた結果と比較すると、あっているところもあり間違えているところもありという結果でした。

理論上の動き(FTSE100高ならGBP/JPY安)と、実際の市場変動の実績は異なるということですね。

特にリーマンショックやBrexitの関係で想定しない動きをしていて、これからもそのようなイベントが発生することは十分あり得ます。

やはり実際に投資してみて勉強するのが一番かもしれません。

GMOクリック証券のCFDは少額(リスクを抑えても3万円程度)から始められますので、興味を持たれた方はまず口座を開設してみましょう。

他の商品と同様、口座開設は無料です。

GMOクリック証券CFD

この記事を書いてみて、過去の実績からシミュレーションしてみた結果と、一般論として想定される動き、両にらみで積立投資の設計を行うことが大事であると、あらためて実感する良い機会になりました。

GMOクリック証券のCFDによる積立投資の設計については、後ほど別の記事で紹介する予定ですので、参考にしてもらえればと思います。

コメント