今回はネット証券会社の中でも、投信積立先として人気のSBI証券と楽天証券について比較してみたいと思います。

手数料もラインナップもほとんど変わらないイメージ

楽天証券は楽天カードのポイント付与対象になったことで話題になったね
楽天のポイントの陰に隠れていますが、実はSBI証券にもSBIポイントというポイントの付与があります。
SBIポイントはソーシャルレンディングのIDと連携することで10,000ポイントを12,000円に交換でき、それを再投資に使うことが可能です。
以下ではこの2つのポイントについて比較をしていきたいと思います。
結果としてはたいして変わらないのですが、たいていの人にとっては楽天証券が有利であると分かりました。
ポイント制度の違い
楽天スーパーポイントとSBIポイントですが、付与のされ方に差があります。
付与形態 | 注意点 | |
楽天スーパーポイント | 購入額の1% | 月に5万円が上限 |
SBIポイント | 保有残高の0.1% | 1,000万円以上の場合は0.2%、一部対象外銘柄あり |
ポイントをすべて投資にまわすとすると、
楽天 | 積立額が1%増 |
SBI証券 | 利回りが0.1%~0.2%増 |
と言い換えることができます。

利回りと言われると積立投資では効果がありそうな気がする

実際に数字を見てみよう
ポイントの効果比較
価格が動かない前提で、ポイントによる投資額の変化を比較します。
月に3万円積み立てる場合

ちょうど積立NISAだけやってるくらいの額かな

そうだね、グラフでは30年まで描いているけど、積立NISAをイメージすると20年が目安になるかな
最初は楽天証券の方が有利で、15年目くらいから逆転します。
20年目で1.5万円、30年目で10万円の差になります。
月に5万円積み立てる場合

積立NISA+iDeCoって感じ?

うん、企業型の確定拠出年金に加入していない会社員の想定です
3万円ずつ積み立てる時よりは差が出ています、
30年目で40万円くらいの差になるので結構大きいですね。
月に8万円積み立てる場合

月に8万円は結構な額だ

積立NISA+個人事業主のiDeCoくらいの額かな
後はその手の制度以外にも普通に積み立てている人とかですね
グラフで見ても良くわかるくらいに差が出てきました。
楽天証券は月に5万円までしかポイントが付かないためその上限に引っかかり、10年目から差が広がっていきます。
30年目で80万円もの差になっています。
SBI証券の注意点

こうやって見ると長期間投資するならSBI証券が有利に見える

でも、それなりの金額を積み立てている人に限られるのと、もうひとつ大事な注意点があります
SBIポイントの付与について、「当社が指定する一部の銘柄(当社指定銘柄)については、対象投資信託の月間平均保有金額に関わらず、ポイント付与率は0.05%または0.03%となります。」という注記があります。
その対象を見てみると、「emaxis slim」シリーズをはじめ、手数料(信託報酬)が低くて人気な投信がことごとく低ポイントの対象です…
「emaxis slim 先進国株式インデックス」に至っては0.03%という低さ。
これは致命的…ということで、ポイント付与率0.03%、毎月の積立額50,000円でもう一度計算してみました。
ほとんど変わりませんが、すべての時点で楽天証券がSBI証券を上回っています。
いくら複利効果があるとはいえ利回り+0.03%では、無条件で積立額が1%増える楽天証券に分があります。
おわりに
大抵の場合は税制面の優遇を受けることができる
の範囲である月1万円~5万円くらいの積み立てをしている人が多いと思いますし、このブログでもそのくらいの投資をしている人を想定しています。
そして、いくつかのパターンを試してみましたが、その前提だと楽天証券の方が有利であるということが分かりました。
SBI証券の方が有利な人は
と言えます。

このブログ的にはインデックス投資推しだし楽天証券がおすすめかな?

月々の積立金額的にも楽天証券の方がフィットする人が多いと思います
今回は付与されるポイントだけに着目しましたが、楽天証券で月に500円のポイント投資を行うと楽天市場の商品で付与されるポイントが+1倍されます。
月に5万円積み立てていれば自動的に毎月達成されてしまいます。

楽天市場使う人には迷う余地がないね…

思いっきり楽天経済圏の恩恵にあずかることができます
ということで、SBI証券のポイント付与も人によっては非常に魅力的なのですが、このブログが想定している投資スタイルであれば楽天証券がおすすめです。
このブログで紹介している積立NISAや確定拠出年金、株価指数CFDはどれも長期の積立投資を前提としていて、時間をかけて高値掴みを避け、仕事をしながらでもこつこつと投資できること目標として設計しています。
もちろんリスクはありますが、そのリスクを自身で理解し、回避、軽減できるための策も考えたうえで紹介していきます。
本記事で紹介したように、投資商品だけではなく、選ぶ証券会社や利用する制度によっても結果は変わってくるので、参考にしてもらえればうれしいです。
コメント